老いのひとこと

聞きしに勝る惨状に我が目を疑う。

金沢市に隣接する目と鼻の先に此の度の能登半島地震の惨禍が斯くもあからさまに波及したとは何と云っても驚異だ。

我が居住地から凡そ40㎞車で小一時間の至近距離の地で地獄絵図が展開されたのだ。

手術の当日、眼帯で塞がれた左の単眼で実地を検証したのだが決して野次馬根性丸出しにして鵜の目鷹の目で漁ったのではない。

被災地の心情を逆撫でするような軽薄な挙動だけは慎んだ。

尤も周辺には生活の匂いは消え失せ廃墟同然の家並みには人影すらない。

我が郷土の偉人、銭五の名が彷彿とさせる。  

此の甚大なる災害が銭五の河北潟埋め立てに起因しようことは誰しも判っていながらも何故かしら口にしないのだ。

恐らく

科学的に立証される日も近かろ。