老いのひとこと

今年は気候の塩梅か、それとも剪定が旨くいった所為か異常なほど梅の実が育った、未だ嘗て一度もなかった珍現象だ。

ザルに山盛りで二杯分、五キログラム近くもあったのであろうか、とにかく嬉しい悲鳴を上げました。

傷めた老躯に鞭打って、まさに歓声を上げながらの楽しい収穫作業でした。

 

転倒の危機と格闘しながら足元に注意を払いつつ存分に収穫の悦びを満喫したのでした。

恐らく此れが、我が人生最後の貴重なる経験になろうことよ。

此の我が身の明日の安否を誰が知ろうことよ。

つまりは此れこそ最後の梅酒づくりに違いない、確とこころしてさあ始めよう。

梅酒専用のガラス瓶に2kg近い大量の青梅を入れ角砂糖を400gほどばら蒔き35度のリキュール酒1.8Lを注いで冷暗所に寝かした。

二か年間ほど熟成すれば天下一品の自家製梅酒の完成だ。

三年後には必ずや、此れをば手製のぐい呑みグラスに注いて自らの手で独杯をあおり我が人生をば、あの天国にて謳歌しなければならない。