下手糞老いぼれ剣士の独り言

今日の新聞もテレビも寄ってたかって菅直人を袋叩きしている。
この際、判官贔屓といきましょう。菅総理は歴史に残る名宰相とはいかないにしても歴史に残る宰相であったと言わしむるには我等はどうあるべきなのでしょうか。


不信任決議は大差で否決された。
菅さんはわが生首を曝け出し党内融和を図った。
先立つ代議士会の会合場面が昼時の国民の目を釘付けにした。
霧が晴れるかのように党内の頑な蟠りが氷解していくようすが見て取れた。
投票採決の前段での趣旨弁明と反対討論の見事なる対比も演出効果満点であった。
保守政治家の大ボス的老練さ囲う自民党大島副総裁と片や青臭き書生堅気のボンボン代議士、民主党若手ポープの山の井和則の真剣勝負は見応え十二分であった。
只ひたすら初々しい清廉潔白さを訴え続けた。其の一色だけであった。
泥臭き政治家らしくない政治家を見事演出し、良識ある野党議員へ深々と頭子を垂れた。
このドタバタ茶番劇の雲の切れ間に一筋の光明をみた。
大連立ではない新奇なる政党再編のシナリオを感じ取ったのはわたしだけであったのだろうか。
最早、託しえる望みはもう此れしかないのではないか。

地元地方紙はもとより地上波テレビの電波は悉く自公政権の再来が潰え去った現実に地団駄を踏み鳴らしている。
首相退任時期をめぐり、又又あの二人の亡者と其の配下の輩が我が物顔で暗躍し始めたではないか。
終息の目途、復興の目途、一定の目途どうでもよいのですよ。
菅直人は退任を決断したのです。余命六ヶ月の重篤の人と何ら変わりはないのです。
尊厳死を快く迎えさせる雅量が欲しいのです。
昨日正午時の党内融和の感触を今一度呼び起こし、
弱り目祟り目の政権なら尚一層党内一丸となり一致団結の狼煙を上げる事の重大性に気付かねばならないのですよ。
 政党の要人が仲間内を嘘つき呼ばわりせねばならぬとは余りにも嘆かわしい。愚かしい。ケツの穴を大きくして欲しいのですよ。

 菅直人は看板もかばんも地盤もない一介の市民運動化から身を起こした人です。
 従って、帝王学の手解きを受ける師匠がいなかったので独学でそれを極めた。
 自己流の弱みがあったのだろうか、政官財にも左程の馴染みなく馴染まなかったのかもしれない。
 政界混迷の元凶は全てわたしの不徳の致すところと自戒の弁をも吐露した。
 全身全霊でもって一心不乱になって震災復興のため日本国のために生命を賭すと申していたはずです。
 長い長い悠久の政治史の中で6ヵ月そこらの期間なら、一国の宰相の生き様を篤と見守る雅量を持ち合わせてもよいのじゃなかろうか。