下手糞老いぼれ剣士の独り言《上》

復興相辞任の顛末記(その1)
311 大震災発生
620 復興基本法成立
628 松本龍復興相就任
705 松本龍復興相辞任
705 平野達男復興相就任

遅々として進まぬ復旧復興の槌音
あわただしき復興人事
素人の目で、焦点を絞って 考えて見ました。


311大震災と剣の理
想定外の大地震が未曾有の大津波を齎した。二万有余の尊い人命を奪った。
地震予知連絡会議なるものがあって学識経験者や各種研究機関の代表者が叡智を集めて地震の予知を図り万全の対策を講じていたのだという。
岩手県田老町は過去の津波惨禍を教訓として「万里の長城」と称する高さ十メートルに及ぶ堅固なる防潮堤を砦として築いていた。
しかし、無惨にも木っ端微塵に吹き飛んでしまったのだ。
またしても多数の犠牲者を前に歴史の教訓を生かしきれなかった。無念だけが残った。

剣道形一本目で、仕太刀は打太刀が真っ向大技で正面を打ち込んで来るであろう事を予め読み込んで面抜き面を敢行したのだが、打太刀の技が想定外に鋭く強烈だったので抜くこと敵わず左拳諸共一刀両断に切り臥されてしまった。
今回の大災害は斯くなる顛末と相成ろう。
依って,今回の311大災害を剣の理として最大限活かすとすれば、仮に想定外の大技が齎されても磨ぎ澄ました読みの感覚で待中懸の教え通りに一拍子で抜いて打たねばならない。
抜き技は、躱してわが身を防禦することならば抜くだけでは足りない。何を差し置いても、抜いた後反撃し打たねばならない。
今国を挙げて復旧から復興を合言葉にして立ち上がらんとしている。
 即ち、堅城不落の防波堤で集落は防禦されたにしても安心安全だけでは生活の糧は得られないということだ。抜くだけでは駄目なのだ。
やはり、生活のためには産業振興策が不可欠なのだ。反撃して攻めねばならないということでしょう。攻防一致、懸待一致の教えの通りなのだ。
そんなわけで、被災地の一日も早き復興の日を希うものです。