老いぼれへぼ剣士の生い立ちの記《21》

その2 高橋 爲(4)
 
 祖母は明治六年十月二十八日に父吉見至重・母慧光の二女として石川郡蝶屋村字長屋(現在の白山市 美川町 長屋町)に出生し明治三十三年一月二十六日に高橋家に入籍している。二十七歳の時になる。
長男忠勝を身籠った年に爲は勝太郎の下へ正式に嫁いだことになる。
 更には、夫勝太郎が死去した昭和三年には婚姻が解消されている。往時の慣わしを知ることができるのである。 
昭和十六年十一月十九日にばーさんは私が少年の頃まで住いした 池田町 一番町二十七番地にて他界した。
私たち四人家族の前に二度と現れることはなかった。六十八歳であった。釋尼貞悦という二つ目の名前を付けてあげました。合掌。
野田山にて共々眠るのである。
 
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撮影日時不明、池田町一丁目二十七番地にて父忠勝の友人 織田英三氏撮影
写真の染み抜き等の修正が思わしくなく為ばあさんの雰囲気が若干こわれてしまったようだ。