老いぼれへぼ教師の回想記《76》

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茨城県牛久市立下根中学校(うしくしりつしもねちゅうがっこう) 
その五 挑戦と試練挫折の河北台(24)
 
企業派遣研修(8)
 
 
 
当時の中高校では、廊下の片隅に壁を背に ( うずくま )るように無気力にして無表情にしゃがみ込む物体があっちにもこっちにも辺り一面に展開されていた。
神さま同然たるべき存在に対し、“物体”呼ばわりするとは余りにも不謹慎すぎるではないか。
言語道断許されない暴言ではないか。
三無主義風潮の因って来るその原因を究明し最善の処置を講ずることこそが急務ではなかったのか。
教育現場にて何ゆえに三無主義が蔓延してしまったのか。
根絶の対策を真に講じたのか。
それこそ夜を徹しての職員会議が、その時こそ必要ではなかったのか。
いま野田内閣も連日連夜口角泡を飛ばして激論を戦わせている。
消費税アップの先にやるべきことをやれ!無駄の削減だ!
“会議は踊る、然れども会議は進まず”の言葉通り一向に政治は前へ動こうとはしない。
 
でも“三無主義“に真に対決しなかったのは公教育の怠慢に違いない!
公務員が税金泥棒呼ばわりする所以はそこにある。
処がところがである・・・
奇しくも、昨晩のBS放送で偶然出くわした。
下根中学校での斬新な教育実践に目を見張った。
少人数グループでデベートしながら、互いに質疑応答しながら学び合っているではないか生徒たちみんなが嬉々とした面立 ( おもだ )ちで生きている。
また、床に這い ( つくば )って学び舎を清掃しているではないか。
奇跡に近い光景に、わが目を疑った。
案の定、全世界各地より授業参観者が跡を絶たないとも報じていた。
捨てた物じゃない。日本国は見事に甦っているではないか。
緒川小学校しかり、ナンバーワンよりオンリーワンとスマップの思想が浸透しはじめた。