法定の事≪4≫

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法定の事=八相発破その4


 


⑪でみた打太刀左上段に対し仕太刀右八相からの所謂鹿島神傳一ノ太刀にて勝負は決しているのだが、形としてはさらに変化の技に移りゆくのです。


その間の動作を文字化すれば次のようになる。


 


⑫-1打太刀は


 打太刀は右足を少し退いて右斜の構えで隙を与え仕太刀を誘う


⑫-2仕太刀は


 仕太刀は誘いには乗らずに剣尖を打太刀に向け右手で鎬を挟み持ち左足を右足に引付け左一重身の


構えとなる。


⑬-1打太刀は


 打太刀は右斜の構えのまま仕太刀の体当たりに身を余すように左足を退いて右足を引付け閉足立ちとなる。


 此の時、阿形にて息を吸う。


⑬-2仕太刀は


仕太刀は打太刀が後ろへ退くので左一重身の構えから右足に左足を伴って右肩より気勢よく体当たりに行く。


此の時、吽形にてウンーと息を吐きだす。


⑭-1打太刀は


 打太刀は仕太刀の体当たりに対し刃を仕太刀の右腕を横一文字にて斬り裂く気勢で左足より一歩出る。


⑭-2仕太刀は


 仕太刀は打太刀の横一文字に対し左手の握りを頭上に掲げて右手で剣尖の峯と鎬を親指人差指で持ち竪一文字で応ずる。


此の時、仕太刀の剣尖は打太刀の腹部を狙う。


 


⑮-1打太刀は


 打太刀は横一文字の姿勢のまま右足より一歩出て吽の気勢で左足を揃える。


⑮-2仕太刀は


 仕太刀は左一重身の竪一文字の姿勢のまま打太刀の吽の気勢に対し仕太刀は阿の気合いで後ろへ一歩退く。


⑯-1打太刀は


 打太刀は横一文字の剣尖で仕太刀右肩を斬り付けんと剣尖を左へ回転させようとする反動で同時に左足を後ろに退いて左八相(逆八相)の構えとなる。⑯-2仕太刀は


 左一重身で竪一文字の仕太刀は打太刀の剣の動きに逆らわずに応じて剣尖を右へ回転させながら左の足を後ろへ退いて右諸手上段の構えで打太刀に正対する。


⑰-1打太刀は


 打太刀は左八相の構えから機を見て仕太刀の正面へ右足大きく退いて裏から入りエイーと発声す。


⑰-2仕太刀は


 仕太刀は「後の先」で打太刀正面へ左足大きく踏み込んでヤエーの掛声で正面裏打ちにいく。


⑱-打太刀も仕太刀も共に左足を出した姿勢で左諸手上段の姿勢となる。


⑲-1打太刀は


 打太刀は左足を大きく退いてヤエーの掛声と共に正面相打ちに行く。


⑲-2仕太刀は


 仕太刀は右足を大きく踏み込んでヤエーの掛声で打太刀正面を相打ちに打つ。


⑳-次は諸腕と相成る。