老いのひとこと

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翌朝には気になるバイクのもとへSUZUKI専用のCCISsuperOILを持参して駈け付けた。


香林坊までバスで行き序でに新緑の兼六公園を散策しながら本多の森ホールへ辿り着くまではとてもいい気分だったがその後が又しても全く戴けない。


余りにも悪運が続くので些か参ってしまったのです。


エンジンオイルを注入しペタルをキックするがどうしたことか一向に掛かろうとしない。


昨日掛かったものがどうして今日はダメなのかムキになって踏み込むがブスッともいわない。


昨年は確かバッテリ交換時にメイドインチャイナのネット商品を取り付けたのが裏目に出やがったと恨んだりもした。


情けない顔を表に出さぬように平静を装いながら小立野台地を静々と縦断する。


強風のさ中怪物バイクを手押しながら引きずる様に移動させるは至って大儀だ。


それにしても嘗て戸室石を城内に引き込んだことに比べれば然程でもなかろうとおのれを宥める。


国立病院を過ぎ紫錦台中をやり過ごし附属病院前も通り過ぎなお石引通りの奥まった箇所に漸くバイク屋さんを見つけた。


ところが案の定、「本日休業中」には踏んだり蹴ったり極まった悪運に終に腹わた煮えくり返る。


懇願すれども修理は承るから此処に置いてゆきなさいと筋金入りの職人気質のお人だ。


 


バス停まで強かの道程をてくてく遠足して疲れ果てました。


 


子や孫に迷惑掛けまいと次の朝も市内バスで小立野台に登ればバイク屋さんはプラグを一本取り換えましたという。


中国製のバッテリーはバンバン大丈夫でしたという。


粗悪品と決めつけた我が身の料簡の狭さを大いに恥じたりもした。


 


今年のゴールデンウイークはおんぼろバイクに引き摺り回され散々でした。


 


いやいやそうではありません、そんな些細なことで愚痴グチ逆らってはいけないのです。


もっと、こころ円やかに大様なゆったりしたひとにならなくてなりませんね。


脚力を鍛えぬく又とない最良のチャンスを与え給うたと心晴れやかに喜ばなくてはならないのです。


早くそんなひとになりたいものです。