老いのひとこと

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奇しくも予見が的中してしまった。


豪栄道関が琴奨菊関を肩透かしの技で仕留めてしまった。


琴奨菊関は手痛い黒星を喫してしまった。


実は此のわたしにも・・・


 


仕事に追われ齷齪した現役の頃なら身辺に齎される些細な雑事には振り向きもしなかったでしょう。


ところが今や時を持て余し四六時中世の中の些細な雑事に目を尖らせて意地悪な眼付きであら捜しを為す。


我ながら嫌らしい意地悪爺を自認いたすのです。


 


今回は、生活に支障を来たす程の積雪でもないのに今朝方には除雪車が出動し忙しなく往き来している。


恐らくは通学路を確保しているのだろうと外の様子には見向きもしなかった。


朝飯のあと障子をそっと開けてみれば拙宅の前にうず高く積まれた雪の山があるではないか。


此れには少々魂消てしまった。


徐雪の対象にはされずにその上御負けに近辺から寄せ集められた圧雪だけが無惨にも残されている。


此れ如何に、嫌がらせ以外の何物でもなかろう。


此の非常識なる悪意に満ちた行為は絶対許し難いと年甲斐もなく激しく怒りに火が付いた。


 


しかし、暫しおつむを冷やして考えてみれば手前さんはそれこそ年甲斐もなく雪よ降れもっと降れと歓待の弁を豪語していたではないか。


あれは欺瞞だったのか、手前ほど卑劣な者は居ないぞと揶揄する声がわたしを取り巻くのです。


その通りではないか、手前ほど恰好づけの気障な奴はいないのです。


その通りであってわたしには他人を咎めたり他人の行いに腹を立てる資格は何処にもない。


間違いだらけの独り善がりなぐうたらに過ぎない。


 


此の雪の山は神からの授け物に違いがない。


甘んじて受け入れ喜び勇んで感謝の気持ちを込めて


雪透かしに精を出そう。


試練を与え給えし神の恩恵に只々頭が下がる想いです。