老いのひとこと

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禅宗のお坊さんのお話の中でハーレーダビットソンのオートバイが出て来た。
東日本大震災津波でハーレー製のバイクがコンテナと共に流されカナダの海岸にまで流れ着いたという。
幸いナンバープレートから所有者が判明したのでハーレー社は
善意でその車を改修復元して所有する日本人青年に事の次第を打診したのだと云う。
ところが此の青年はハーレー社の好意を頑なに拒否したのだと云う。
そして、その理由が実に振るっていた。
此の災害で多くの人たちが多くのものを失った。
だからその人たちのことを思えば自分だけがその好意を甘受するわけには参らぬのだと言葉を返したと云う。
これぞ実に見上げた「忖度」、冷静に且つ客観的に周囲の人たちをおもんぱかる事が適う立派な青年だったのです。。
何処かの国の政権内での恥ずかしい程の見苦しい「忖度」とは雲泥の差が在りはしまいかとそのお坊様は決して口に為されることはなかったがわたしは身勝手にもその胸中を推察してしまったのです。
 
ハーレー社はその青年の善意を湛えるべく博物館にオートバイを展示し衆目に開示為されているのだと云う。
これも見上げた「忖度」と云えまいか。
美しい忖度の東西交流と云えまいか。
これぞ本物の忖度じゃ在るまいか。