老いのひとこと

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未だ春の日差しとまではゆかない風が冷たい。


今日は良いお天気に誘われて初野良仕事、草むしりに興ずる。


つまりは草をむしりながらの日向ぼこに興じた。


蒔いたはずのない雑草の種が根を張って我が物顔で蔓延っている。


玉葱たちが肩身が狭そうに怯えている。


わたしには此方を助ける義理がある。


悪気はないが彼方たちは遠慮して頂けなければわたしの立場がないのだと毟り続ける。


雑草君も生きんがために種族保存のために執拗に大地にしがみ付き奥深く根を張る。


執拗に毟り取るわたしの姿を天国の閻魔さんは苦笑いしながら見下ろしている。


どれほど腰が痛かろうが労働はやはり楽しからんや。