下手糞老いぼれ剣士から少年剣士へ

真剣(しんけん)な眼(まなこ)

真剣な眼
大きく見開いた清く澄み切った眼
純心で一途(いちず)な眼
その眼は無の心そのもの
誠意(せいい)に満ち溢(みちあふ)れた眼
そんな人間だけが持つ誠(まこと)の眼
その人の誠だけが見事に凝縮(ぎょうしゅく)している生きた眼

その相手はそれを並(な)みの眼で見て取り感じ取り
              そして心が振るえ揺れ動く 

その人の真剣な眼に感化され共鳴(きょうめい)し合い学び合う
さらに互いに高め合う
並(な)みの眼が誠の眼となり
並みの眼も真剣な眼に早変わりする

この眼は勝負を争う中ではなかなか生まれない
生まれるはずがない
そこには貪欲(どんよく)なる自我(じが)  ひたすら勝利の道へ駆けずり上がる
相手を打ちのめす快感 優越感 征服感を追い求めて
ドコトン突っ走る
どうしても獣のような獰猛(どうもう)で貪欲な眼に変化する
ゆえに互いに誠の眼を体得し会うためにも普段の基本打ちに
真剣に取り組み汗を流そう