老いぼれへぼ剣士の夕雲考《34》

イメージ 2イメージ 3
イメージ 1
 
 
 
 
 
 
 
これは1958年(昭和33年)にアメリカのプリンストン大学より出版された鈴木大拙先生の『Zen and Japanese Culture』です。
478ぺージに及ぶ大著です。未だに日本語に訳されてはいません
 
鈴木大拙は夕雲をどのように観察し評価したか(14)
 
平和の構築には犠牲が伴う。
臆することなく雄々しく勇敢に人生の戦いに挑み続けてこそ平和は訪れることを鈴木大拙は禅の教え禅の精神の中で教え導いてくれたのではなかろうか。
併せて鈴木大拙は、この「貧の平和」の中に針谷夕雲の「相抜け」の技の真髄を重ね合わせてみたのかもしれない。
 「貧の極意」の中で夕雲は「相討ち」の技にのめり込み、その度毎に発奮し打って撃って討ちまくり血みどろになって戦い抜き努力した曉に、終に「相抜け」を成就した。
香を焚き数珠にて拝み踏した。もはや、悟りの境地に入り、成仏したも同然であった。
針谷夕雲は、「福の神」と「菩提の種」を手にしてこの世を去って逝った。
鈴木大拙は、この針谷夕雲の健気な生きざまに賛同し協賛して著書「Zen and Japanese Culture」の中で全世界に広く紹介したことになる。