老いぼれの弓事始め《4》

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弓事始め
 
② 歩き方
 
弓道では、左進右退とか下進上退と云って、歩み出るときには左の足から進み出る。
退く際は、右足を先に踏み出さねばならない。
慣れるまでは、随分戸惑う場面が多々あった。
正面または神前に向かって右側が上座であり左が下座なので、下座側の左足から歩み出るのだという教えである。
その点で同じ日本武道でありながら、剣道・居合道にては左腰帯刀姿勢なので構えれば一足分右足を前にしてやや半身の構えとなる。
従って、右の足より進み出て当たり前の理合いとなる。
後ろへ退く際は、左足から下がるしきたりが常だった。
とにかく、逆なのである。
左上段の構えの際には当然ながら左足前なるが故に左より進み出ることと相成る。
もっとも、送り足と云う足捌きは弓道にはない。
同じ礼法を尊ぶ武道精神からすれば、剣道場への入場には下座たる左足より入って然るべしと思う。また、道場を退く際は右足より進めるべきと思う
このような、気遣い心遣いがあって当然ではなかろうかと個人的にはそう思う。