老いぼれの独り言

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それらしきもの、確認し検証すべし
 
 
愚かなりし者が記す
 
拙宅横で、市の委託業者さんが高橋川の浚渫工事を施工なされていた。
旧河川時の護岸ブロックの破片を除去し洪水時に備えるのだという。
防災工事がアベノミクスと相呼応しわたしの目の前で今まさに執り行われている。
コンクリートの残骸が次々と引き上げられる中に、わたしは我が目を疑うような物体に気付いた。
どう見ても墓石ではないか。
区画整理事業に基づく宅地造成がなされる以前のこの辺り一帯は藩政期より歴史的に続く純農村の稲田の真っ只中に位置したのも事実でしょう。
高尾や三馬、馬替の村落の墓地が点在したのもこれまた事実であったでしょう。
区画整理事業に並行して高橋川の護岸強化策が講じられた折にどさくさに紛れ古きいにしえの無縁仏の類いがもしや無造作に河川敷に放擲されたのではあるまいか。
推測の域で軽々しく物を言うことはけしからんことに違いない。
・・・
くだらぬ詮索をいくらしても仕様があるまい。
我が国の高度経済成長期の根幹を為した「スクラップ アンド ビルド」政策方式の典型例のように思えてならなかった。
おのずと手を合わせ合掌を為した。
 
その足で今日もまた野田山に向かった。
束子と鎌を両手に、取り敢えず謎の人物「香太郎」が建立した清三郎と二人の内室の墓石にこびり付く夥しく繁茂した苔を剥脱した。
百五十年以上の歳月の経過は墓石の風化も著しく其処へインベータ―のようにしのぶごけ(忍苔)が激しく侵略していた。
今日も墓石とご縁のある不思議な一日だった。
不吉なる変人に違いない。
きっと墓石からの御呼びが近いのかも知れません。