老いぼれの独り言

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先週は欠席したので作業が滞ってしまった。
取り急ぎ半乾きの茶碗に底の部分―高台と云うらしいーを付けねばならない。
此の教室では「高台削り」の手法で執り行うのだという。
ろくろの上で「掻きベラ」三本を使い分けながら削り取るうちに高台と称する底の部分を浮き上らせながら形作るのです。
余分な贅肉部分を大胆にしかも細心の配慮を施しながら掻きベラで切り取り抉り取り丹念に削り取るのです。
550グラムの重量を350グラムまで減量しなさいと指導教官は催促する。
単純極まりない作業には違いないが此れがまた面白い。
われを忘れ時の経つのを忘れて没頭できる格別の一時になる。
思惑通りに事が運ばぬは世の常と云うものだのが此の生乾きの粘土細工は思うまま意のままに操作が適う。
精神衛生上も打って付けの創作作業になる。
此の世に二個と存在しない我が分身と思しきお茶碗を次第次第に手懐け形作って行ける至福の一時になるのです。