老いぼれの独り言

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旧河北台商業高校は昭和45年(1970年)に産声をあげ平成15年(2003年)終焉を迎え津幡高校に統合された。
高度経済成長期と軌を一にして成立しバブル崩壊期と時を同じゅうして消滅した。
IT時代の先駆けに乗じ、またMarketing時代の到来に見事便乗し華々しくデビューしたが日本国経済力と運命を共にしてしまったといえまいか。
廃校の憂目からすでに満十か年が過ぎてしまった。
夏草が好き放題に繁茂し、校舎の至るところ所構わずベニヤ板で目隠しされ無慚な光景を呈している。
十か年も過ぎたというのにこの学校そのものが未だ成仏はしていないのです。
のみならず、此の学び舎を跡にした数千に及ぶ学友たちは恐らく腸煮えくり返る慚愧の念に堪えぬ思いに苛まれている筈だと思う。
不本意ながら母校を失った身でありながらその母校が年毎に寂びゆくさまを目の当たりとしながら老いゆく母に寄り添うことも敵わずさぞかし無念の極みでありましょう。
今更、無策の教育行政を云云しても仕方がない。
今更、「誰が悪い」「誰だれのせいにする」と云っても始まらない。
この様な世の仕組みを作ったのが我々自身に他ならないのだからある意味どうしようもなかろう。
 
そこで此処に極めて唐突ながら、学友諸君に等しく除草ボランテアを呼びかけ有志による精鋭部隊を編成し各々日曜返上覚悟の上、あの校舎を見上げる石の階段と校訓を刻む石碑の前だけでも整地し暫し寛ぐことが適えられるようにでも致しますれば如何なものかと存ずる次第です。
でなければ、あなたたちが愛するであろう此の学び舎が不憫でなりません。
この校舎を救うことが適う数少ない機会ではなかろうかと僭越なことをこいねがう者です。