老いのひとこと

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何ごとも思い通りには行かないものです。


せめて、粘土細工だけは意のままになってくれるものと思いきや今回は物の見事にあてが外れました。


 


精魂込めて「面がね」作りに精を出す。


細い紐を宛がってドベでくっ付ける仕事が延々とつづく。


手が震え目がしょぼくれ根気勝負での神経戦に違いない。


本来なら14本仕立てだが辛うじて11本の骨組みにまでこぎ付け最初の工程は何とか無事終えた。


次なる工程は「面ぶとん」になる。


短めに済ませばよいものを欲張って肩まで防護しようと長めの「たたら板」を用いてしまった。


裏返しにした面がね部分を固定させる台座が不安定だったので万有引力の法則には逆らえるはずもなく力なく音もなく崩れ落ちていってしまったではないか。


手を施す術もなくただ唖然として見守るしかなかった。


工法の未熟さを悔いてみても仕様がないが遣れるだけのことを遣り遂げ精根尽き果てたのだから満足すべきではないか。


挫けることなく再度鋭気を養いもう一度手掛けてみたい。


その際には、より良い陶土を精選し「突きたれ」のみならず「用心たれ」もちゃんと備えさらに「面ひも」にも気を配らねばなりません。