「棗」擬き「骨壺」を焼いた折りに蓋の部分の台座に宛がったのが此のミニ盃になる。
飽く迄も此れは台座としての置き物にすぎず盃ではないのだが盃の様にも見えて仕方がない。
素焼きされたものを本焼きで再び焼いているので完璧に焼成されている。
土は例の額四峠で採取した天然の粘土には違いない。
田舎の泥の素朴な小品です。
取るに足らない価値なき器に過ぎないがこの世に生まれ出てきた以上は仏も宿ろう。
愛玩し愛でてやる誰かが居なければやはり不憫でありましょう。
がさがさした地肌に痘痕のような突起や汚れも目立つ、でもノーメイクのすっぴん顔が何ともいじらしいではないか。
ちびりちびりと独り酒、手酌酒もいいじゃありませんか。
演歌を聞きながらほろり酒もいいじゃありませんか。