無断掲載
歳の所為でしょうか只何となく漠然としたモヤモヤ感が漂っているように思えてならない。
大国アメリカ合衆国が新大統領の下つつがなくスタートの日を迎える事ができるのでしょうか。
余りにも新奇なる新大統領なので地球の裏側の田舎の片隅の年寄りにとっても気掛かりで仕様がない。
また通常国会が召集され政治の幕開けの日でもある。
巨大政権与党は五輪に向けてのテロ対策と銘打って「組織犯罪処罰法」を再度上程するのだという。
官邸筋は早々と一般の人々は対象にはなりませんと釘を刺す。
でも悪しき前例があるのです、平成の治安維持法にならない保証はどこにあるのでしょうか。
世情に批判的で少しばかり不満を抱く輩は悉く危険分子のレッテルが張られ、だんだんと阻害されていく悪夢を見てしまう。
何ら行動に移すまでもなく只何となく否定的な意思表示をするだけでリストアップされてしまいはしまいか心配で堪らない。
異様なる不安感に苛まれるのです。
此れは尋常ではありません。
戦後の民主主義のもとで伸び伸びと共に育み共に育った者どもに取りては未だ嘗て経験した事のない疑心と疑念なのです。
当人だけならいざ知らず、子々孫々にまで類が及ぶ事態にでもなればもう此の世の終わりだ。
子や孫を慮る側面に子や孫から届く暗示のような得体知れぬ何かが激しく衝突し合っている。
同時に今国会で成立を図る「家庭教育支援法」が頭をよぎる。
親は我が子をして国家に役立つ資質を有する人材に育て上げねばならないらしいのです。
其の為に国家権力が各家庭の居間にまで入り込み厳しく「親學」の特訓を施すのだという。
さしずめ、此のわたくし如きはその「親學」でこっ酷く搾り上げられることでありましょう。
老い行く身に重なり重苦しい時代の入り口に立たされたような気がしてならない。