老いぼれへぼ剣士の夕雲考《70》

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 小出切一雲が貞享3年(1686年)に著わした所謂原本(原書・原典)といわれる種本(底本)は未だ所在不明だという。
 何処かで眠っている事と思うが見つかる日が待ち遠しい。
 仮りの話で恐縮だが、その発見が切っ掛けで、夕雲から一雲への一連の流れが時代の脚光を浴び再評価され一大ブームにならんことを乞い願う次第だ。
 金正恩さんやアサドさんにも、勿論ネタニヤフさんとアフマディネジャードさんには是非とも知らせねばならない。
 急がねばならない。
 
 
一雲の書いた『夕雲流剣術書』のこと(1)
 
 
 針谷夕雲の高弟であった小出切一雲が編纂した『夕雲流剣術書』は一雲57歳の貞享3年(1686年)に世に出た。
原本の所在は定かではないが、それを転写し書写する折にそれぞれ異なった名称・呼称で呼ばれた。
 従って、この『夕雲流剣術書』は伝わる系統毎に『無住心剣傳法書』・『剣法夕雲先生相傳』・『一雲先生傳書』・『雲弘秘鑑』・『雲弘破想両流之傳』等々と多種多様の呼び名があるが基本的には皆同じものだという。
 つまり、転写の際の誤脱を除けば、仮名づかいと当て字に若干の違いはみられるが、実質的内容はいずれも皆同じなのだという。