老いぼれの形稽古《12》

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日本剣道形稽古心得覚書
 
太刀の部4本目=その2
 
その間の気位は両者対等なのである。
そして、両者やるかやられるかの気迫で鎬を削りながら相中段に至る。
刀圧を両者ともに手元に感じながら、仕太刀が咄嗟にその刀圧をやや弛めた瞬間に打太刀は刃を右して右肺を突きに行く。
透かさず仕太刀は巻くように左拳を頭上に掲げ正面を打ち砕く。
なお、仕太刀が左拳を頭上高くに掲げし折には刃部はおのれの真後ろに向くは当然なり。
この部分に限り、打太刀リードではなく仕太刀が先導する形になるのだという。
成程なりと納得せざるを得ない。
この台本通りに事を運ぶには、両者合気のもと厳しき稽古が求められよう。