開幕式みる
常に勝者の論理を貫き通して創り上げた大英帝国の威容を見せ付けられた。
其処に横たわる幾多の呪わしき矛盾点を完璧に隠蔽し見事にカムフラージュした演出力には驚かされる。
画面には、人間の生活の営み勤労の尊さ自由平等の価値観で満たされていた。
民族の誇りが国旗国歌の一体感で表現され羨ましくも思った。
国家を支えた故人を追悼し聖歌が人命の尊厳さを称え続けていた場面も印象的。
此処には、何処かのお国のような一糸乱れぬ画一化された統一性は何処にもなかった。
さすが自由主義思想の本家本元だけある。
無秩序の中に彩りがあり、ちゃんと全体像を立派に完結させていた。
スポーツの友好の輪で、シリアもイランもイスラエルも内紛絶えぬ紛争国もこの一時だけでも一体感を味わったのだから、それだけでも了としなくてはならない。
オリンピック開催期間だけでも休戦してほしい。
願わくは国内の政争与野党間のなじり合いをストップさせてほしいものだ。
人類の叡智バンザイ、イギリス人万歳。
