老いぼれ剣士の夕雲考《95》

イメージ 1
 
 
夕雲流剣術書       小出切一雲 誌(21)
 
わが師夕雲とはどのような人物か
 
夕雲の言う畜生心とは
 
⑭【多くは只畜生心にて己に劣るには勝ち、勝るには負け、同様なるには相討の外なく、一切埒のあかぬ所の有ぞと云う事を心付きて、】
 
口語訳
 
加えて夕雲は、現今存在する数多の兵法の多くは、ただ畜生心に根付く事柄であって、自分よりも剣の実力が劣っている者には勝つであろうが、優っている相手には負けてしまうのだという。
実力が同じレベルの相手とは相討ち以外に手はないのであって、これは何とも埒もないことなのだとおっしゃる。