老いぼれの形稽古《23》

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小太刀の二本目=その1
仕太刀は刃の向きを斜め右下から下向きへ変化させ、打太刀の刀を制しながら入身になろうとする。
 それを見た打太刀は透かさずに右足退いて脇構えとなる。
脇構えに変化した打太刀を見た仕太刀は間髪を入れずに入身で一歩攻め入る。
 打太刀は、脇構えからいきなり諸手左上段となり真っ向に正面を切り込む。
 この一連の動きを流れるようにスムーズに段取りよく理合通りに運ぶにはなかなかの修練を要する。

 それを、仕太刀は身を呈して頭上にて受け流すことになる。打太刀の氷の刃の真下に仕太刀はわが身を曝して、手首の返し的確に刃を後方にして受け流すことが要求されよう。
 この際に、怖いからといって体の捌きが早すぎて小太刀だけで受け流すことは戒めねばならない。