老いぼれの独り言

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ウワミズザクラはバラ科の植物でウワミズザクラ属の落葉高木だという。
漢字で表せば「上溝桜」となる。
語源を辿れば、記紀の時代に天の香具山に遊ぶ真牡鹿を捕らえ、その肩甲骨の裏に溝を彫りこのウワミズザクラを燃して焼けばその溝にひび割れ生じ吉凶を占うことが叶ったという。
骨の裏の溝から「裏溝」「卜溝」となり更に訛って「上溝桜」となったのだという。
これは樹木民俗学者岩井淳治氏の学説を引用したに過ぎません。
随所に岩井氏の論説を転載させていただいたことをお断わり申す次第です。
此の樹の異称に「なたづか」があるという。
鉈の柄の用材としては打って付けなのだという。
根元の部分の樹皮は滅多なことで剥がれはしない、そこへ滑り難い細かい凹凸が手の平にフィットし長時間の作業でも疲れ知らず衝撃にも強い材質なのだと太鼓判を押す。
また、材質が極めて堅固で壊れにくい事から金剛 (こんごう )不壊 (ふえ )な桜の木、「金剛桜」とも呼ばれるらしい。
更には、樹皮の特殊な香りから「クソザクラ」とちょっと頂けない異名もあるが、実際匂いを嗅いでみたが決して糞のような匂いはしなかった。
いずれにしても、木質極めて緻密にして堅固しかも耐久性抜群なので家具や調度品の材料として絶品なのだとおっしゃる。
従って、何故以って細断されチップと化しボイラー用燃料なり或は製紙用パルプとならねばならぬのかと素朴な疑問を抱く。
市の委託業者「夛田緑化」さんへ請願致し木彫用木塊のお裾分けを懇願いたさねばならない。
目下のところ、「観音像」と「木椀」と「お盆」と「印材」の木地として再生利用せんことを目論んでいる。
わたしは至って慾の皮の突っ張った欲張り爺なのだ。
さあ、忙しくなるぞ──