老いぼれの独り言

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血を分けた孫なら歌の文句ではないがそりゃ無条件で可愛いはずです。
可愛いが故に可愛さ余っていろいろと些細な場面で気を遣い過ぎるのです。
好き放題のほったらかしという訳には元より行くはずがない。
手を焼き世話を焼けば焼くほどにある種の軋轢が生ずるは此れ又当り前ということではないか。
食卓で茶碗を手にすることなく左手を畳に突っ立て背骨歪めて右手の箸で顔突込み飯を喰らう姿は情けない限りだ。
厳しく咎め戒めるがその言葉尻からおなじ失敗をまたまた繰り返す。
空手道場に通う黄帯マンらしく礼儀正しく在れと
云えど語れど我が方の説得力足りずに終には根気負け。
 “急いては事を仕損じる”とは云うものの、とうとうことば荒げて“しまった”と反省は致すものの気まずさだけが尾を引くのです。
これこそが互いに活きてる証しと云えども何とも年甲斐もなく恥ずかしい限りなのだ。
午後に至れば、ぐったり心身鉛の如し。
暫し、午睡を貪る。
やがて、耳元で“じいジ晴れたよ、約束のキャッチボールだよ”と孫の声に誘われて川向こうのグランドへ走る。
中々の腕前、中々のキャッチングとスローイングだ。
わたしが後逸したボールを孫は素早く取りに走る。
誰かに教わったり言われた訳でもなく自然に体が動くのであろう。
此れは素晴らしき見上げたアクションだ。
此れが本物ならスポーツで大成するするかも知れないぞ。
何せ午前中は体育館内を走り回りバスケットボールにえらくご執心であった。
7本のシュートを決めたと得意顔だ。
全身びしょ濡れで目の玉だけが爛々と光っていたのです。