老いのひとこと

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野焼きでひび割れした甕が気になってしようがない。
「金継ぎ」の技法を本格的に教えて頂き取り組むことも考えたが其れに値する代物でもないので断念することにした。
その代わりにふと思い付いたのが土器類の修復作業に関わられる埋蔵文化財センターの存在でした。
名の付く縄文土器とは程遠き駄作に過ぎないが土器には違いがない。
金沢市民を名乗ってある日問い合わせのメールを発信いたせば間を置かずに返信をいただきました。
学芸員のN女史より懇切丁寧なる手解きをいただいたのです。
接着剤となる合成樹脂に「シラスバルーン」称する充填剤を混合させパテ状にして埋め込んで行けばよろしいですよとのことです。
合成樹脂の代わりにカシュ―を代用しても構わないし「シラスバルーン」の代わりとして乾いた粘土とか土器の破片を粉砕したものでも大丈夫だと解説をいただいたのです。
物置の隅っこにオスカの580円正札の付く大昔の陶磁器用「ボンドEセットクリヤー」(コニシ株)をみつけたのでカシュ―の代わりはこれを接着剤に至すことに決めたのです。
ダイソーにて「石粉ねんど」を買い求め其処へ水と石灰を加えて捏ね合せた上に「ボンドEセットクリヤー」のA液とB液とを適量混ぜ合わせ手で以ってよくよく捏ね上げパテ状に仕上げたのです。
そして、わたくしお手製の野焼き土甕のひび割れ部分に埋め込んでみたのです。
柔らかなパテは石のように凝固して土器に巧くフィットしたようだ。
まさしく縄文土器のように繋ぎ目が真白く浮き立ってしまったが返って趣きがあって好いではありませんか。