2024-01-01から1年間の記事一覧

老いのひとこと

舟田氏の執念には些か驚きを禁じ得ない。 彼は大正から昭和初期の頃小学校で教鞭を執ったという自分の叔父の足跡を執拗に追跡し遂には居所を突き詰めたのだと誇らしげに語る。 そして、彼が言うにはわたしの親爺の分まで探し当てたのだと鼻息を荒くして其の…

老いのひとこと

若かりし頃用いたスキーのストックを持ち出し外歩きに際し二本杖を突くことにした。 山歩き専用のものもあるらしいが廃物の再利用と決めた次第、 見っともない見苦しい限りながらお構いなしのへっちゃらだ。 さすがリングの部分は切断したが何分長さが長すぎ…

老いのひとこと

ああ棒切れや つわもの気取りの 夢のあと 法定の形のために仕立てた木剣が二本、日本剣道形を演ずるための太刀と小太刀、取り分け愛用の使い慣れた本枇杷木刀はわたしの分身だ。 黒檀まがいの木刀は重くて使い物にならず飾り物に過ぎなかったなあ、悪かった…

老いのひとこと

一度限りの命、誰しもやがてはのたばり自然消滅するのを待つしかないのだが何分慾ったましい性分ゆえ延命策に汲々する。 憐れと共思しき其の魂胆はいつも閻魔大王さんからは笑いものだ。 最近はとみに下り勾配を意識するようになった、守備範囲が極端に狭ま…

老いのひとこと

少し寄稿が遅れもうモクレンは散りそめる。 今日も歩める喜びを噛みしめながら一歩一歩を踏みしめる。 晴天下に雨傘携え如何にも泥臭いが擦れ違う人影もなく何処までもマイペース平気そのものだ。 目にする自然の風物だけを愛でる、又してもモクレンの花芽ほ…

老いのひとこと

好むと好まぬに関わらず近い将来には必ずや其の中に身を潜めお隠れ遊ばされましょうことよ。 前回挑んだが生憎焼成時に体形が歪み本体に上から被せる家型蓋が納まって呉れない、こんな隙間風が吹き込むな荒ら家で永眠いたそうにも出来っこなかろう。 今日は…

老いのひとこと

有名進学校の清風学園でカンニングが元で我が子が自殺へ追いやられた親御さんが提訴に及んだとのニュースに接する。 学校側に落ち度がなかりしものかと第三者委員会を設置し事の経緯を審査するものの指導上なにら瑕疵は見出せなかったとの結論に至ったのだと…

老いのひとこと

舟田氏は当方の体調不良を見越してか桜の花芽を届けてくださった。 生憎、外出中にて家に置いて行ってくださったと家内は云う。 有り難いことです、外で見る桜と屋内で観賞する桜とでは其の趣きはまた別物なのです。 見るまでもなく此れは野田山墓地芝山の地…

老いのひとこと

冷たい風を頬に受けながらも日ごとに花芽ほころび今にも咲かんとするが此の日も寒風がひゅひゅう過ぎる。 川面にはカルガモ群れ遊ぶが白き羽毛の異端児は見当たらない。 その代役に買って出たのかのように孤高の水鳥シラサギが一羽水辺に彩りを添える。 肌寒…

老いのひとこと

無断掲載 日曜日の夜、宛てもなくチャンネルを探ればN響に出くわした。 荘厳な合唱曲を演ずる。 殊の外大編成だ、みな真剣な眼差しで一糸乱れず声高らかに絶叫する。 耳劈くボリューム音が鳴り響く、楽器が奏でる楽師たちが躍動しながら全身でリズムを奏で…

老いのひとこと

無断掲載 国会審議で山本太郎さんから成田悠輔のことを聞かされた、質問通告がなかったらしく岸田総理にも聞き覚えのない人物らしく戸惑う様子が覗えた。 成田悠輔なる新進気鋭な経済学者が今喫緊の課題の少子化問題の最良の解決策はもはや生産性を喪失した…

老いのひとこと

楽器のようで楽器ではなさそうな得体知れない飾り物がある、多分大昔に家内が嫁入り道具として雛祭り用の置物を持参し其れが今以って茶棚に格納される。 鼓のようで鼓ではなさそうな女児の玩具のような置物を此の度は題材として遊んでみることにした。 たた…

老いのひとこと

突然、息子らの取り計らいで黄頭巾にちゃんちゃんこを着せられて家内共々祭り上げられてしまった。 恥ずかしながらも傘寿と米寿の悦びに浸った果報者に違いはないが実のところは何やかやと好き放題我が儘の掛けっ放しの家内こそが祝福される身ではあるまいか…

老いのひとこと

三男坊が1985年6月14日百万石祭りの当日の朝方雷鳥の人となり上阪した。 幾霜雪を経て椅子帳工技師として大成し業界では名たる人物にまで昇りつめた。 また掛け替えのない伴侶を得て一男三女の子宝にも恵まれる幸せ者なのだ。 其の彼が家族と共に故郷に錦を…

老いのひとこと

甲高い抜けるような槌音が鳴り響く、他人の家であれ夢と希望が混ざり合った心地よい響きが辺り一帯に響き渡る。 古式に則った棟上げ式なども現代風の工法ではもう姿を消し、最早昔話となっしまったのだろうか。 今や嘗ての其の趣きはない、細長いクレーンが…

老いのひとこと

「木を見て森を見ず」と言うではないか、超長生きする小菊を愛でた数日後に意外な発見をした。 遠目でガラスの瓶をしげしげ見れば白い髭のようなものに気付いた。 何と3センチばかりに伸びた根毛ではないか、長寿の秘訣が見えてきたのです。 水中の水分のみ…

老いのひとこと

今年の流行語大賞には「アベノリンリ」が間違いなくノミネートされるだろう、わたしはそう確信したい。 「倫理」という文字で表すには余りにも烏滸がましいのでそうしたのだと古賀茂明氏は明言する。 「モリ・カケ・サクラ」につづく「ウラガネ」政治が何の…

老いのひとこと

素足に草履を突っ掛け氷雨そぼ降る中しょぼしょぼと行く。 後から声がする、一瞬何方かなあと戸惑ったが園林寺の住職さんに気付く。 袈裟懸けなら兎も角私服で居られるので記憶がよみがえるのに暫し間を要したが思い付いたことはまだまだ認知の程度も大丈夫…

老いのひとこと

明治41年3月11日生まれの母としに執っては生誕116年目となる、奇しくも2011年の三一々と日にちは同じいではないか。 母と13歳年下の妹村本三枝は姉の後を追うように金沢第二高女に入り卒業した。 理由は定かでないが教師の道は踏まずに金沢市役所の吏員とし…

老いのひとこと

大山が鳴動したけれど鼠一匹すら出て来なかった、鳴り物入りで大騒ぎして開催された政治倫理審査会ではあったが全くの不発に終わった。 政治不信は以前に増して益々深まった、自己保身の塊りのような見苦しい責任回避のための猿芝居を延々と見せ付けられた。…

老いのひとこと

令和6年も早や三か月が過ぎんとす、一週間の何んと速いことまるで矢の如しだ。 丁度この一週間後に大阪の孫たちがコロナ以来四か年ぶりにやって来る、もう直ぐではないか嬉しいなあ。 その翌日には息子たちも集って山代温泉で一夜を伴に致すことにした楽しみ…

老いのひとこと

往きあたりばったりの二の轍を踏まぬように段取りを整えて二回目に挑んだ。 あらかじめ段ボール紙でミニチアセットを作り仕事の手順に無い頭をしぼった。 これが結構楽しい、和田秀樹流脳作業だ、最後の四脚をどのように取り扱うか夜中に夢のなかでうなされ…

老いのひとこと

母は昭和18年1月に弟利治を出産後に奉職中の小学校を最後に退職したことはよく知ることだが果たして何処に勤務していたものか其れが全く分からないのだ。 此の歳になって不覚を執ったと幾ら嘆いたとて始まる訳でもないのだが泉野図書館で資料を漁ったし玉川…

老いのひとこと

無断掲載 ボケ防止のため脳作業を怠らないようにと政倫審を懸命に拝聴するのだが正直なところよく分からない、お頭の程度が知れて恥ずかしい。 鬼の検事さんの厳しい尋問をくぐり抜け刑事責任は免れた以上身の潔白さは世に証明されたも同然と言わんばかりに…

老いのひとこと

舟田さんは実に探究心旺盛なお方だ、彼の叔母さまが第二高女を出られたらしく丁度時を同じゅうしてわたしの母も其処を卒業したことを知ってのことか彼は序でにわたしの母の所在を突き止めてくださったのです。 つまり、わたしの母の名前が記載されるページを…

老いのひとこと

能登半島の被災地を支援いたさねばならない、些少ながらも銀行へ振り込んだ。 能登の物品を購入し消費することも間接的支援だろうが此の際に能登の名物「のとてまり」を又貰いながら戴いた。 直接購入したわけではないので烏滸がましいことは言えぬのだが一…

老いのひとこと

無断掲載 自公政権が言いたくても言えなかった高齢者の医療費負担を三割にする案を「日本維新の会」は政権の肩を持つように平気で代弁したではありませんか。 また、日英伊3国が共同開発した次期戦闘機を第三国へ輸出する問題を自公で協議する中へ「日本維新…

老いのひとこと

何の変哲もない在り来たりの西洋菊が畑の片隅に自生する、何年も放置されたままの菊である。 立冬の頃に咲き始め群生する。 無造作に刈り取り荒ら家で倹しく余生を送る、歳を越せば醜く萎れ一生を終える。 処がたったの一輪だけが稀有なる生命力を宿し今も矍…

老いのひとこと

陶芸教室の新学期が始まった、やはり喜び勇んでルンルン気分とは参らない。 渋々おずおずとは行かぬまでも緊張感を振るい去ってのお出掛けだ。 あらかじめ今日の課題設定を持参した上での初仕事でしたので少しづつ気分が整って来たようだ。 美大から派遣され…

老いのひとこと

老いのひとこと 矢張り謙虚に我が身を労り自粛いたさねばならぬことを痛感する。 此処二三日は天候ぐずつき肌寒い、上下の雨合羽を纏い耳にはイヤホーンを差しお出掛けだ。 生憎今日は国会中継、辻元さんの質疑を耳でキャッチしながらとぼとぼ傘を差して先を…